今回は1回目と同じくBプログラムから、沖縄出身の塚原真梨佳さんの紹介です。
○塚原 真梨佳
出品作品:GrayZone
2012 年 8 月。オスプレイ配備に揺れる故郷沖縄を取材したドキュメンタリー。
マスメディアでは連日「基地反対」の声が報道された。しかしそれは私の知っている沖縄とは乖離していた。家族や友人そして私自身は、基地について簡単に白黒をつける事が出来ず、もっと複雑な環境の中で生きていた。
はっきりと意見を表する事が正しいとされる世の中において、そういった静かな人々にカメラが向けられることはない。しかし私は、複雑な環境の中でじっと静かに生きる人々を撮りたいと思った。そうすることでしか「沖縄」という場所を語ることはできないからだ。沖縄という GrayZone で、私たちは基地とどう生きてゆけばよいのだろう。
出品作品:Dear flying SHISA
元陸上自衛官の父の 35 年の足跡を父と共に辿る旅をするという行為が軸になったドキュメンタリー。
沖縄はかつて自衛官への風当たりの強い地域であった。父親が自衛官であるということでいじめに遭った私は父が自衛官であることに長年抵抗があった。
離島の多い沖縄の陸上自衛隊には緊急患者空輸という、病人や怪我人をヘリで沖縄本島まで輸送するという特別な任務がある。その為急患空輸の任に就く父の所属していた部隊は沖縄の守り神であるシーサーの名を冠して「空飛ぶシーサー (Flying SHISA)」と呼ばれている。
Flying SHISA と呼ばれた父の人生と自衛官の娘としての私の抱えていたジレンマを通して昨今あちこちで叫ばれる「国を守るということ」とはどういうことなのかを見つめる。
出品作品:汚染
世界の全てが煩わしくて、汚らわしかった。全て洗い流してしまいたかった。
自身の強迫神経症の体験を、手を洗い続ける映像と水中に広がるインクの映像のモンタージュで表現した。また、強迫神経症を発症した中学時代に実際につけていた日記を断片的に朗読した肉声を SE として使用している。映像と言葉の断片がタイムライン上でパッチワークのように繋ぎ合わされたとき、映像が言葉に形を与え、言葉が映像に意味を与える。
塚原 真梨佳 (つかはら・まりか)1992 年沖縄生まれ。
成安造形大学芸術学部メディアデザイン領域映像・放送コース櫻井ゼミ在籍中。
「戦争や軍事力と密接に関係しながら生きる個人」をテーマに、戦争や軍事力を社会問題というマクロな視点ではなく、個人というミクロな視点から戦争や軍事力を捉えなおすことを試みる。
主に、映像を用いたドキュメンタリー表現を軸としながら実験映画やメディアインスタレーション作品を制作。
2013 年東京ビデオフェスティバル筑紫哲也賞、イメージフォーラムフェスティバル
2013 ジャパントゥモロウ部門ノミネートなど。
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昨今、地域史を掘り起こし、意識的にそこにパーソナルな共感や独自の解釈を与え、作品化していく動きが有りますが、塚原さんの作品も、歴史や社会問題という大きな言葉の中に埋もれてしまいそうな瀬戸際の声を掬いとろうとする仕事なのではないかと思います。沖縄における基地や自衛官への問題だけではなく、各地域にとって、もしくは各個人にとって、単純に肯定することも否定することもできないこと。福井県の問題、鯖江の問題、河和田の問題、家族の問題、私の問題・・・塚原さんの作品を通して、いくつにも折り重なった問題同士に、私たちはどんな固有の響き合いを見つけることができるのか?ぜひこの地域に暮らすたくさんの人と一緒にみたいと思っています。
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『のんのん様 鯖江上映会』
2014年9月20日(土)・21日(日)
会場:Pot and Paddle
住所:福井県鯖江市尾花町1-14-6
1プログラム/1000円
ワンドリンク付・当日受付可(予約優先)・当日清算制
※各プログラム定員25名程度
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予約・お問い合わせ:potandpaddle@gmail.com
もしくは、ブログのコメントでも受け付けております。



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